トラヴィス・ワーカー(TRAVIS WALKER)
トラヴィス・ワーカー(TRAVIS WALKER)は、マリブ生まれのシルバーブランド。わずか15歳でB.W.Lのスタッフとして活躍し、故GABOR氏にも才能を高く評価されていました。
若干26歳の時にすでに「革の魔術師」と呼ばれていたトラヴィスは、15歳の時からシルバーアクセサリーやレザーアイテムに携わっていたといいます。そして、ビル・ウォールの元で働きながら、シルバーアクセサリーブランド「トラヴィス・ワーカー」を発表しました。
現在では、カリフォルニアを代表するジュエラーとなったトラヴィス・ワーカーですが、そのデザインセンスはあの「ガボール」にも認められ、ガボールのカンパニーロゴのデザインを彼がしたといいます。
トラヴィス・ワーカーのシルバーアクセサリーには「クロス」「スカル」「ガーゴイル」「アックス」などをメインモチーフにしたものが多く見られましたが、最近では「ミート」(筋肉)をイメージしたものや、石を使ったエレガントな雰囲気のもの、また、シンプルなものといった風にブランドの幅は広がり続けている。
そんな彼の製作方法は、デザインをスケッチしてからシルバーの形にする方法と、いきなりワックスを削りだし、ワックスを削りながらデザインしていく方法と二通りあるのが特徴です。
トラヴィス・ワーカーのもう一つの大きな魅力は「レザー」ですが、本人もシルバーアクセサリーと同じくらい力を注いでいて、ウォレットやウェアばかりではなく、スティングレイ(エイ)、シャーク(サメ)など様々な種類の革を駆使して、スカルやドラゴンを作ります。
その迫力は凄まじいものがあり、度々「売って欲しい」という人間も訪ねてくるそうですが、あくまで趣味なので売れないといっています。
かの「エリック・クラプトン」が来日した際にあるショップに立ち寄り、トラヴィス・ワーカーの商品をごっそり購入していったという逸話もあるほど、クラプトンはスカルのリングが気に入ったらしく、そのシルバーアクセサリーを付けている写真が多くのメディアで取り上げられました。
1997年1月、トラヴィスは27歳にしてビルウォール氏と日本デビューを果たし、現在までの十数年、数多くの日本ファンを魅了しました。
『One Design For One Cusutomer』の精神で、現代の量産主義を好まず、自身のコレクションの多くをLtd.(限定生産)としている。
また、レザーワークに定評のある彼の革製品は、一部ファンのみならず、多くのカスタマーを虜にしてきました。
1998年に発売された「Pilgrim」というアルバムで、エリッククラプトンがトラヴィスのスカルリングを身に付けたことにより、一気に脚光を浴びることとなりましたね。
彼のカスタマーには、エリッククラプトンをはじめ、数々の大物アーティスト、俳優、アスリートが顔を揃え、彼の世界的な知名度が伺えます。
決して営利主義にならず、あくまでアンチマスプロダクションの職人魂を貫き通すトラヴィスこそ、真のシルバースミスといえるのではないでしょうか。